坐骨神経痛にリリカは効くの?原因と薬を使う治療について

坐骨神経痛

坐骨神経痛の方が病院で診察を受けると、「リリカ」という薬を処方されることがあります。

 

「リリカ」は鎮痛薬の1つです。ですが、「ロキソニン」や「イブ」など一般的な鎮痛薬とは違い神経障害による痛みを和らげます。

 

それでは、坐骨神経痛の方が「リリカ」を服用した場合、坐骨神経痛が治るのか、どのような効果が期待できるのかが気になるところです。

 

結論からいうと、「リリカ」を服用することで坐骨神経痛を治すことは難しいといえます。

 

ここでは、「リリカ」が坐骨神経痛の方に期待できる効果、坐骨神経痛の治療のためにどのように服用すべきなのかを解説していきます。

 

 

 

(1)「リリカ」の効果は痛み止め

 

「リリカ(一般名:プレガバリン)」は、神経障害が原因で現れる神経痛を和らげる薬です。

 

「ロキソニン」や「イブ」などの一般的な鎮痛薬は、怪我や火傷などの痛みを和らげてくれますが、神経が圧迫されることによる痛みにはあまり効きません。一方、「リリカ」は神経から伝わる痛みを抑制し、痛みを和らげる効果があります。

 

そのため、坐骨神経痛を引き起こす「椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」といった神経を圧迫する疾患の方に処方されることがあります。

 

 

(2) 「リリカ」で坐骨神経痛は改善しません

 

先ほど、「リリカ」は神経から伝わる痛みを和らげるとお伝えしました。それは坐骨神経痛にも当てはまります。

 

坐骨神経痛は何らかの原因で坐骨神経に負荷がかかり痛みなどの症状が現れるものです。そのため、薬を服用することで坐骨神経痛が楽になるという方はいますが、坐骨神経痛の原因そのものが治るわけではありません。

 

「リリカ」の効果により坐骨神経痛の痛みが和らいでも、坐骨神経痛の原因となる部分を改善するための効果が「リリカ」にはないからです。

 

 

(3)坐骨神経痛の原因を改善するためには?

 

坐骨神経痛の原因の多くは「椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」「梨状筋症候群」といった腰の症状です。これらの症状が神経に負担をかけ、坐骨神経痛を引き起こしてしまいます。

 

それでは、坐骨神経痛の方が痛みや痺れを感じるのはどのようなときでしょうか?

 

坐骨神経痛の方は、長時間座る、立つ、横になる、歩くといった同じ姿勢を続けた場合に痛みを感じることがあります。これは、同じ姿勢を続けることで筋肉が緊張状態となり坐骨神経に負担をかけてしまうためです。

 

この場合、筋肉が弛緩状態になると痛みが消えることが多くあります。

 

また、筋肉の衰えが坐骨神経痛の原因になることもあります。これは、筋肉が坐骨神経を保護する役割を担っているためです。

 

このことから、硬くなった筋肉をほぐすこと、筋肉の衰えを防ぐことが坐骨神経痛の改善につながるといえます。

 

 

(4)薬を用いた坐骨神経痛の治療

 

坐骨神経痛の治療には、大きくわけて「手術療法」と「保存療法」があります。

 

「手術療法」は文字の通り、手術により治療する方法です。一方、「保存療法」は手術以外で治療する方法で、下記のような治療法を状況に応じて選び、組み合わせて治療をおこないます。

 

1.薬物療法
薬を使って痛みを和らげます。

2.物理療法
鍼灸、低周波電気、マッサージなどで痛みを改善します。

3.運動療法
筋肉の緊張を和らげ、筋力をつけて痛みを改善します。

4.装具療法
コルセットなどを使い支えることで痛みを和らげます。

5.ブロック療法
局所麻酔や抗炎症剤などを直性注入して治療します。

 

ここでは、「リリカ」などの薬を服用する「薬物療法」、筋肉に対してアプローチを試みる「運動療法」についてご説明します。

 

 

薬物療法

 

「薬物療法」は、薬を服用することで症状を和らげる治療法です。薬では疾患を治すことはできなくても、痛みを和らげることで活動を助けることができます。

 

坐骨神経痛の場合は痛み止めとして、痛み・炎症・発熱などを抑える非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs:ロキソニンなど)や、神経の痛みに効果が期待できる神経障害性疼痛の治療薬(リリカなど)などの薬が処方されます。

 

副作用として、神経障害性疼痛の治療薬(リリカなど)は眠気やふらつきが起こることがあるため、服用する場合は少量から始め、徐々に増やしていくと副作用が出にくいです。

 

薬物療法では、痛みが神経によるものか、筋肉によるものかというように正しい原因を判断し、原因に対して効果がある薬を服用する必要があります。「リリカ」を服用していて効果を感じないときは痛みの原因に対して薬が合っていないのかもしれません。

 

運動療法

 

「運動療法」は、ストレッチやウォーキングなど体を動かすことで症状を改善する治療法です。

 

坐骨神経痛にも有効な方法で、運動することで筋肉の緊張を緩和し、血流が良くなります。筋力が低下している場合は、筋肉をつけることで腰の負担を減らす助けにもなります。

 

しかし、自己判断では行わずに専門家へ相談することをおすすめします。症状に合わない方法では効果を感じないばかりか、悪化の可能性もあるためです。

 

 

(5)坐骨神経痛の治療で薬の効果的な使い方

 

坐骨神経痛の治療で薬を服用する場合におすすめしたいのは、「薬物療法」と「運動療法」の組み合わせです。

 

「リリカ」で坐骨神経痛を治すことは難しいと先ほど述べました。「薬物療法」で「リリカ」を服用する場合、「リリカ」は鎮痛薬なので痛みを和らげることはできても、坐骨神経痛の原因は改善しないからです。

 

そこで、坐骨神経痛の治療として「運動療法」を合わせておこないます。「薬物療法」で坐骨神経痛の痛みを和らげ、「運動療法」でストレッチやウォーキングを行うと効果的です。

 

痛みを感じると体を動かすことが辛くなってしまいますが、痛みが和らげば体を動かしやすくなります。体を動かして硬くなった筋肉をほぐし、血流を良くし、筋力の低下を防ぐことで坐骨神経痛を改善していきましょう。

 

 

(6)坐骨神経痛にリリカは効くの?原因と薬を使う治療についてのまとめ

 

「リリカ」を服用することで坐骨神経痛に期待できる効果、坐骨神経痛の治療のためにどのように服用すべきなのかを解説しました。

 

「リリカ」は、神経障害が原因で現れる坐骨神経痛を和らげる薬です。そのため、「リリカ」の効果で坐骨神経痛の痛みを和らげ、「運動療法」で筋肉の緊張や衰えを改善することが坐骨神経痛の治療に結びつきます。

 

坐骨神経痛の薬を処方されたけれど効かない、「運動療法」をしたいけど何をしたらいいかわからないなど、些細なことでも気になることがございましたらいつでもご相談ください。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

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