おしりの真ん中に痛みが起こるのはなぜ?原因の骨折や病気を解説

おしり 痛み

おしりの真ん中に痛みが起こったとき、痛みが起こる前の行動を振り返ることで原因となるケガや病気が何なのか見えてくることがあります。

 

ここでは、痛みが起こる前の行動から、どのような原因によって痛みが現れるのかケガや病気の特徴をご説明いたします。

 

 

 

(1)おしりをぶつけた後からおしりの真ん中の骨が痛いときの原因

 

転倒などによりおしりを強く打った後から、おしりの真ん中の骨に痛みが現れてしまったときの原因にはどのようなものがあるのでしょうか?

 

 

尾骨骨折

 

おしりの真ん中の下の方にポコッと出っ張った尾骨(びこつ)という骨があります。尾骨に強い力を受けて骨折することを尾骨骨折といいます。

 

尾骨骨折の主な症状はおしりの痛みです。歩くときに痛みや違和感がありますが、注意が必要なのは、本来安静な体制である座る、仰向けに寝るという態勢のときの痛みです。おしりに圧力がかかるため治りを遅くしてしまうことがあります。座るときはドーナツ型のクッションを使う、寝るときは横向きで寝るように、おしりに圧力がかからないよう注意することが大切です。

 

治療では、手術をせずに安静に過ごして治すのが一般的です。まずは、整形外科を受診して状態を確認してください。

 

 

大腿骨骨折

 

おしりに痛みが出てしまう原因には大腿骨骨折の可能性もあります。大腿骨は足の付け根から膝まで伸びている長い骨です。大腿骨の足の付け根部分で骨折すると、おしりに痛みが現れることがあります。

 

大腿骨骨折は高齢者の女性に多い骨折で、転倒した後や、中には寝返りを打つことで骨折してしまう場合もあります。おしりに現れる痛みが強く、歩くことに支障をきたすと寝たきりになってしまうきっかけにもなりえるので、きちんと整形外科を受診して対処しましょう。

 

 

 

(2)座るとおしりに痛みが現れるときの原因

 

座ったときにおしりに痛みが現れる原因には、坐骨神経痛による痛みということがあります。坐骨神経痛とは、病気や体の歪みなどさまざまな原因で坐骨神経に負担がかかり痛みや痺れを引き起こす症状のことをいいます。

 

症状が現れる部分は坐骨神経が伸びているおしりから足のつま先までの一部、もしくは全体です。そのため、おしりに痛みが出てくることもあります。

 

坐骨神経痛の痛みを改善するには、しっかりと原因を把握し、原因に対して適切な対処をすることが大切です。

 

それでは、坐骨神経痛を引き起こす原因となる代表的な病気についてご説明します。

 

 

椎間板ヘルニア

 

椎間板ヘルニアとは、背骨の骨と骨の間でクッションの役割をしている椎間板という軟骨が、神経の通り道へ飛び出してしまう病気のことをいいます。このときに飛び出した椎間板が坐骨神経を圧迫すると坐骨神経痛が引き起こされてしまいます。

 

坐骨神経痛が起こるのは椎間板ヘルニアが腰椎で起こる場合です。原因は、加齢や歪んだ姿勢、激しいスポーツ、重いものを持つなど腰に負担がかかることで引き起こされます。

 

椎間板ヘルニアは自然治癒することがあります。そのため、薬やマッサージなどで痛みを和らげ、血流を改善することで飛び出してしまった椎間板が消えるように促し改善していきます。

 

 

梨状筋症候群

 

おしりの奥の方に梨状筋(りじょうきん)という筋肉があり、太ももにある大腿骨と骨盤をつないでいます。梨状筋は股関節をねじる動きをするための筋肉で、普段は柔らかいのですが、使い過ぎると疲労によって硬くなってしまいます。このように、梨状筋が硬くなることで、梨状筋の側を通っている坐骨神経が圧迫されると坐骨神経痛が起こり、おしりに痛みが現れることがあります。

 

梨状筋が硬くなる原因は、長時間のデスクワークや激しい運動などで梨状筋に負担がかかり、疲労してしまうというのが代表的なものです。そのため、硬くなってしまった梨状筋をマッサージなどでほぐすことで痛みの解消が期待できます。

 

 

脊柱管狭窄症

 

背骨の中には脊柱管(せきちゅうかん)という神経の通り道があります。そして、加齢などの原因により背骨が変形することで、脊柱管が狭くなってしまう病気が脊柱管狭窄症です。脊柱管狭窄症により、腰の辺りで脊柱管が狭くなってしまうと、その中を通っている神経が圧迫されて坐骨神経痛を引き起こすことがあります。

 

脊柱管狭窄症は、歩いていると痛みや痺れが起こり、前屈みで休憩すると楽になってくるという特徴があります。

 

脊柱管狭窄症の原因である背骨の変形は、一度起こると元に戻すのは難しいものです。そのため、薬やマッサージ、運動などで血流を改善して痛みを和らげるといった治療を継続的におこないます。

 

 

 

(3)妊娠・出産の頃からおしりに痛みが起こるようになった原因

 

妊娠・出産を経験すると、その頃からおしりの痛みが現れることがあります。その痛みの原因は何なのでしょうか?

 

 

仙腸関節炎・仙腸関節障害

 

妊娠・出産によっておしりに痛みが起こってしまったときは、仙腸関節炎・仙腸関節障害が考えられます。

 

骨盤の後ろ真ん中にある仙骨と、その左右にある腸骨の間には仙腸関節があります。仙腸関節は、可動域は少ないものの上半身を支えるために必要な関節です。そして、仙腸関節は長時間のデスクワークや歪んだ姿勢によって負荷がかかると痛みを引き起こしてしまう仙腸関節障害となる場合があります。

 

また、負担によって炎症が起こり、痛みが現れると仙腸関節炎といいます。

 

仙腸関節の痛みは、仙腸関節周りの筋肉を鍛えることで安定してくると改善が期待できるのですが、筋肉を鍛えることが難しい部分でもあります。薬や骨盤ベルトなどによる治療もあるため産婦人科や整形外科といった医療機関へご相談ください。

 

 

 

(4)スポーツ中におしりが痛くなってしまった原因

 

サッカーやバスケットなど激しい運動をしている最中におしりに激痛が走ることがあります。その原因は何なのでしょうか?

 

 

坐骨結節裂離骨折

 

成長期にジャンプ、ダッシュ、キックのような動作をすると骨盤と骨端線部が引き離されるようにして生じる裂離骨折が起こります。そして、骨盤の下の方にある坐骨結節に対して起こる裂離骨折を坐骨結節裂離骨折といいます。

 

骨端線は成長する軟骨で、骨の端にある骨端線が徐々に硬い骨に変わることで骨を伸ばし成長していきます。そして、骨端線の活性化が終わると骨が伸びなくなり、成長が止まるのです。硬い骨になる前の骨端線は弱く、筋肉の収縮によって裂離することがあります。これが、裂離骨折が成長期に起こる理由です。

 

坐骨結節裂離骨折が起こるとおしりに痛みが生じることがあります。症状が肉離れと間違えやすいので、しっかり整形外科を受診して治療するようにしましょう。

 

 

 

(5)おしりの真ん中に起きた痛みはどのように対処すべきか?

 

おしりの真ん中に痛みが起きた場合は、まずは安静にするようにしましょう。

 

安静にするときには座る、寝るといった態勢となることが多いと思います。そのときはドーナツ型のクッションを利用して座る、横向きで寝るといったおしりの真ん中にかかる負担を減らすための対策が有効です。また、急性の痛みに対しては冷やす、慢性の痛みに対しては温めることで痛みの緩和が期待できます。

 

市販の痛み止めを服用して痛みを抑えるといった方法もありますが、痛みが続くときは整形外科などの医療機関の診察を受け、対処するようにしましょう。

 

 

 

(6)おしりの真ん中に痛みが続いたら無理せずに医療機関へ!

 

痛みが起こる前の行動から、おしりの真ん中に現れる痛みの原因となるケガや病気の代表的なものをご紹介させていただきました。

 

安静に過ごすことで痛みが治まることはありますが、骨折の場合は治るまでに時間が掛かり、無理をすると治りを遅らせてしまうこともあります。また、妊娠中など状況によっては対処することが難しい場合もあるでしょう。

 

おしりに痛みや違和感がある場合は、無理せずに医療機関を受診し、原因に対して対処することがおすすめです。

 

おしりの痛みが続いているのでマッサージで痛みを和らげたい。おしりに痛みが現れることがあり、予防のためにも体の歪みを整えたい。些細なことでも気になることがございましたらいつでもご相談ください。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

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