腰からくる膝痛!膝の痛みが腰からくる理由を解説!

腰痛

膝に痛みを感じるときは、膝に何らかの異常があることで痛みが起きている可能性があります。しかし、腰の異常から膝が痛くなってしまう場合があるのをご存じですか?

 

ここでは、腰痛と膝痛についてそれぞれ確認した後、腰から膝痛が起きる原因を解説いたします。

 

 

(1)腰痛について

 

「腰痛」とは主に腰部の痛みやはりなどが現れる症状のことをいいます。

 

腰痛の原因はさまざまですが、多いのは普段の姿勢によって背骨が歪み、運動不足から筋肉が衰えてしまうことで、身体のバランスが悪くなり引き起こされる腰痛です。他にも、脊椎の疾患、職場の労働環境、激しい運動、女性特有のものとして妊娠などが原因で起こる腰痛もあります。

 

腰痛の具体的な症状としては、腰の激しい痛み、鈍痛、痺れ、だるさなどが現れます。痛みが出てくる部位は腰だけでなく、背中、お尻、脚、足先が痛むこともあります。

 

また、腰痛には急性と慢性のものがあります。急性腰痛には「ぎっくり腰」も含まれており、腰部に起こる激しい痛みにより動けない状態になってしまうことがあるほどです。慢性腰痛は鈍痛やだるさ、痺れが続き、姿勢や動作によって痛みが強く現れる場合もあります。

 

腰痛の原因や症状を知ることは対処のためにも大切なことです。きちんと原因と症状を理解したうえでの対処は、痛みの元となる部位の負担を軽減し、回復を早めることが期待できます。

 

腰痛に悩まないため、普段から自身の姿勢に気を付けるよう心掛けてください。歪んだ姿勢は腰への負担を増やし、筋肉を緊張状態にしてしまうことで腰痛を誘発する恐れがあります。

 

 

(2)膝痛について

 

「膝痛」とは主に膝関節の周辺に痛みが現れる症状のことをいいます。

 

膝痛の原因もさまざまですが、多いのは肥満など生活習慣の乱れや加齢によるものです。他にも膝の疾患、インフルエンザなどによる関節痛、怪我や事故により膝の組織を痛めてしまった場合にも膝痛が起きます。

 

膝痛の症状としては、膝に違和感やだるさがある。膝の内側や外側に痛みを感じるといったものがあります。症状が現れる状況としても歩行中や、階段の昇り降りをするとき、睡眠中というように人それぞれです。

 

膝は人が歩くときに負担がかかる部位です。そして膝では、クッションとなる軟骨が摩擦を和らげ、膝の周りにある筋肉や靱帯が衝撃から支えています。そのため、肥満や加齢によって筋肉が衰えてしまうと、膝をサポートする別の部位に負担がかかることで痛みが起きてしまうのです。

 

膝は生活しているだけで負担がかかってしまいます。そのため、膝痛はその原因を改善しない限り痛みを繰り返しやすく、膝痛の改善には原因に合った対処が必要なのです。

 

そして膝痛を予防するため日頃から姿勢に気を付けてください。姿勢の変化は背骨や骨盤を歪める原因となります。その歪みは膝を支える筋肉に負担をかけ、膝痛の原因になってしまうのです。

 

 

(3)腰からくる膝痛について

 

腰と膝というように痛みが現れる部位は違いますが、これらの痛みには姿勢や筋肉が大きく関わってきます。ここからは、膝痛の原因が腰である場合について詳しくみていきたいと思います。

 

 

腰から膝に伸びる筋肉

 

膝を動かす筋肉は骨盤から伸びており、この筋肉が緊張状態になると腰痛や膝痛の原因になってしまいます。

 

それでは、骨盤から膝につながっている4つの筋肉についてご紹介します。

 

1.大腿直筋

大腿直筋は「大腿四頭筋(大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋)」の1つで、この中で唯一、骨盤の前面から膝関節につながっています。

 

大腿四頭筋は膝関節を伸ばす働きをしていますが、大腿直筋はそれに加えて股関節を曲げる働きもしています。

 

2.ハムストリング(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)

ハムストリングは太ももの裏側にある筋肉で、3つの筋肉から構成されています。これらは骨盤の後ろから膝裏の内側・外側に伸びている筋肉です。

 

ハムストリングは膝関節を曲げる、股関節を後ろに伸ばすという働きをしています。

 

3.縫工筋

縫工筋は骨盤の外側から膝の内側に向けて伸びている筋肉で、人の体の中で1番長いものです。

 

縫工筋は主に股関節と膝関節を曲げる働きをしており、他にも「あぐらをかく」のように股関節を外側に曲げるときにも働いています。

 

4.大腿筋膜張筋

大腿筋膜張筋は太ももの外側にある小さい筋肉です。骨盤の左右上部の大きな骨である腸骨から、膝とつながる腸脛靭帯へ伸びています。

 

大腿筋膜張筋は膝が伸びているときに膝を安定させる働きがあり、他にも股関節を曲げる働きもしています。

 

 

腰からくる膝痛の原因

 

腰が原因となり膝痛を起こすものにはどのようなものがあるかみていきましょう。

 

 

坐骨神経痛

 

坐骨神経痛は、腰から足先まで伸びている坐骨神経が圧迫されて痛みやしびれといった症状が現れるものです。その症状が現れる部位のなかには膝も含まれています。

 

そして、坐骨神経痛の原因には腰の疾患があげられます。疾患の例として「腰椎椎間板ヘルニア」や「腰部脊柱管狭窄症」は背骨の中を通る神経が刺激されることで坐骨神経痛を引き起こします。そして、「梨状筋症候群」では梨状筋というおしりの筋肉が硬くなることで坐骨神経を圧迫してしまい痛みが現れるのです。

 

このように、坐骨神経痛は腰付近の背骨や筋肉が原因となりますが、痛みが現れるのは下半身の一部、もしくは広い範囲で、そのなかには膝も含まれます。

 

 

骨盤前傾型

 

骨盤前傾型は骨盤が前に傾いてしまった状態のことです。骨盤は腰回りの筋肉に支えられてバランスをとっています。この筋肉のバランスが崩れて太もも前側の筋肉が硬くなると、骨盤が前に引っ張られてしまいます。

 

骨盤の前につながっている筋肉は「大腿直筋」、骨盤の外側につながっている筋肉は「縫工筋」と「大腿筋膜張筋」です。これらの筋肉が緊張状態で硬くなってしまうと骨盤が前に傾く原因となります。そして骨盤が前に傾くことで「反り腰」や、腰痛、膝痛を引き起こしてしまいます。

 

骨盤前傾型は太もも前側の筋肉が硬くなることで起きますが、筋肉を硬くする原因はヒールで歩く、長時間同じ姿勢で座るといった生活習慣による腰への負担です。骨盤前傾型の方は生活習慣を見直すことで予防することができます。

 

 

骨盤後傾型

 

骨盤後傾型は骨盤が後ろに傾いてしまった状態のことです。骨盤後傾型は筋肉のバランスが崩れて太もも後ろ側の筋肉が硬くなり、骨盤が後ろに引っ張られてしまいます。

 

骨盤の後ろにつながっている筋肉は「ハムストリング(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)」です。この筋肉が緊張状態で硬くなると骨盤が後ろへ傾く原因となります。骨盤が後ろへ傾くと「猫背」や顎が出た状態になり、肩こりや膝痛を引き起こしてしまうのです。

 

骨盤後傾型は太もも後ろ側の筋肉が硬くなることで起きますが、その原因は椅子に浅く座る、背もたれによりかかるといった座る姿勢の悪さが影響します。骨盤後傾型の方は日頃から座る姿勢を意識して骨盤後傾型を予防しましょう。

 

 

(4)腰を整えて膝痛を予防しよう!

 

膝に痛みを感じる場合、その原因には膝の疾患や怪我など、膝自体の異常によるものがありますが、腰の異常から膝痛が起きてしまう場合もあります。

 

腰痛と膝痛は痛みが現れる部位こそ違いますが、筋肉や神経がつながっているためです。そして、その原因の多くには姿勢による背骨や骨盤の歪み、筋肉の緊張状態といった共通の原因があります。

 

そのため、日ごろから正しい姿勢を意識し、腰に負担をかけないよう心掛けることができれば、腰痛だけでなく膝痛の予防にもなり得るのです。

 

膝痛に困っているが膝に原因がみつからない。腰痛だけでなく膝に痛みが現れて困っている。膝に違和感があるけれど、どうしたらいいのかわからない。どのような些細なことでも気になることがございましたらいつでもご相談ください。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

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